健康経営とは
健康経営とは従業員の健康管理に積極的に投資し、企業の業績を伸ばすための戦略です。日本の成長戦略の一つとして、健康経営が取り上げられ、厚生労働省のみならず、経済産業省が主導となって、多くの企業を健康経営に導くべく取り組みが進められています。
健康経営の特徴
- 従業員の健康管理というリスクマネジメントのみならず、企業の成長を担う積極的な経営戦略であること。
- 見えないコストを削減し、見える成果に繋げることで大きな実績が期待できること。
- 企業の内外のいずれにもメリットが存在すること。
健康経営優良法人認定制度とは
健康経営優良法人認定制度とは、地域の健康課題や健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を顕彰する制度です。
2018年は1,317法人が
「健康経営優良法人」として認定されています
健康経営に取り組む優良な法人を「見える化」することで、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」として社会的に評価を受けることができる環境を整備することを目標としています。
本認定制度は、中小規模の企業や医療法人等を対象とした「中小規模法人部門」と、規模の大きい企業や医療法人等を対象とした「大規模法人部門」の2つの部門に分け、それぞれの部門で「健康経営優良法人」を認定します。「健康経営優良法人2018」では、大規模法人部門に541法人、中小規模法人部門に776法人が、日本健康会議より認定されました。
なお、次回の「健康経営優良法人2020」認定は、2019年の秋頃に申請受付が開始される予定です。
健康経営銘柄とは
東京証券取引所の上場会社の中から「健康経営」に優れた企業を選定し、長期的な視点からの企業価値の向上を重視する投資家にとって魅力ある企業として紹介をすることを通じ、企業による「健康経営」の取組を促進することを目指しています。なお、これは、「未来投資戦略2017」に基づく施策の一つとして実施されています。
経営から現場まで各視点から健康への取り組みができているかを評価するため、「健康経営が経営理念・方針に位置づけられているか」「健康経営に取り組むための組織体制が構築されているか」「健康経営に取り組むための制度があり、施策が実行されているか」「健康経営の取り組みを評価し、改善に取り組んでいるか」「法令を遵守しているか」などの観点から評価が行われます。
評価にあたっては、すべての上場会社に対し、健康経営の取り組み状況の把握と、個々の企業の優良な取り組み事例の収集・分析を目的として、従業員の健康に関する取組についての調査を行い、その分析・評価結果を銘柄選定の際の基礎資料として利用します。
2015年から始まり、第4回目となる「健康経営銘柄2018」には26業種26社が選定されました。→経済産業省HP