【速報】健康経営優良法人2019の変更点

2019年度の健康経営優良法人の申請受付が2018年9月に大企業から始まりました。(※すでに受け付けは終了しております。)健康経営優良法人の申請を考えている法人は、新たな認定基準の変更点は要チェックです。健康経営銘柄の選定基準も同様に変更があります。まだまだ、経済産業省も健康経営の推進は注力するという姿勢が見えており、ここ数年は変更が生じるのは明らかです。新たな知見、現状の問題点を把握して改良を加えようという視点があることで陳腐化をさせないという意思が見えています。

受動喫煙対策は必須

そもそも、受動喫煙自体の健康に対する悪影響はWHOも明らかにしており、これを対策しないことはあり得ません。もし、まだこの対策を行っていないという企業があれば、早急に検討が必要です。特に、全面禁煙に反対している飲食産業などは要注意です。具体的には「すべての事業場内において、敷地内禁煙」です。

この項目は必須とされましたので、これができていないと健康経営優良法人には認定されないことになります。

健康経営施策への参加率

「健康保持・増進やメンタルヘルスに関する教育」あるいは「保健指導の実施及び特定保健指導実施機会の提供に関する取り組み」を認定要件として申請する場合、従業員のどれほどが参加しているのかを把握していることが条件となりました。これはほとんどの企業で実施されているようですが、把握していない企業もあるようです。そして、健康経営優良法人と認定された企業でも「まだ参加率8割未満」という企業が30%以上あるのが現状ですので、これから取り組んでも遅くはありません。

今回は見送られましたが、今後は「参加率X%以上」という条件がつくことが容易に想定できます。その基準値設定のために参加率の測定を求めていることは明らかです。

女性の健康保持・増進に向けた取り組み

今回、「従業員の心と身体の健康づくりに向けた具体的対策」の中の項目の一つとして組み込まれました。これに適切に対応していることで認定要件の項目の一つとしてカウントされるようになりました。具体的な内容については、今後も検討が続くようですが、現段階では「女性特有の健康課題に関する教育機会の設定」や「女性の健康専門の相談窓口の設置」などが検討されているようです。

女性特有の健康課題としては、月経随伴症状の他に、妊娠・出産・妊活に対する企業としてのサポートやキャリアチャンスまで多岐に渡る議論が続いています。

その他

健康経営銘柄、健康経営優良法人に認定された企業においては「積極的にステークホルダーに発信すること」が期待されることが今回は明確に示されました。また、評価指標として「組織の活性化」がどうなったか、にフォーカスをしていくことで、健康経営が組織のパフォーマンスにいかに貢献しているかを明確にしていく計画であることが表明されました。

いずれにしても、今後もますます健康経営の認知度を高めるとともに、その効果も明確にしていくという経済産業省のスタンスは頼もしい限りです。